夢箱 闘神戴冠式3「アイノすまん」
ケネスは言うや否やアイノを取り押さえた。
「なっ」
「サタンこいつを渡すから大人しく帰ってくれ」
「アイノが悪いんだろ寝込み襲うから」
「因果応報だな」
周りはケネスの悪ふざけにのってアイノを突き出す。
「お前ら」
アイノはあきれ返ったいいのかそれで。
報復に魔法を使おうとしたが。
「無駄無駄。このリボン精気を封じる奴だからな。
いくらお前の強い精気が強くても使うことはできないぞ」
ケネスは得意げに言ったが、
「誰が精気を使うと言った。ナイフだ」
パサッ闘神だからナイフを持っているのは常識。
「アイノ暴れるのはよせ」
とゼン。
「悪かったから」
アイノは二人の言葉を無視し呪文を唱え始める。
「いいわけは聞かん。世を統べる王。一人は混沌から現れしダークソウル。
一人は光溢れる天上から現れしセイト。二人の反し力よ!
ここに現れ、かのものに力を示せ」
「アイノこんな所でお前の最大魔法を使うな!」
お前自分の攻撃力の高さ知ってるだろーーー!!
ケネスは心でそう叫んだ。
ババババァーーン ドシャッ ガシャン
「あ〜あぁせっかくあつらえた宮廷なのに。費用がかさばる」
知るか。俺はあんな所に長くいられるほど神経が太くない。
「アイノ?」
「何だ」
「さっきなにげに怖い魔法使わなかったか?」
ケネスは苦笑いしながら言った。
「気のせいだろう」
アイノは含み笑いをしながらそう返した。
「あぁゼン神様、大丈夫です?」
「サタン様お加減は」
ゼンとサタンの守り役がそれぞれに心配そうに声をかける。
「ちょっと立ちくらみが」
「大丈夫だといいたいが。頭が割れる」
「あぁそうか。セイトとダークソウルは強い力に反応するからな」
「なにっセイトだと!」
セイトとは生を司る神のこと。
「ダークソウルってアイノ君」
ダークソウルは死を司る神のこと。
「大丈夫だ。今日は二人とも機嫌が良かったみたいだから」
アイノはしみじみと呟いた。
「それがどうしたの!!」
ゼンは怒りに任せてそう叫んだ。
「一ついっておくぞ、あいつらの機嫌が悪かったら、二人の力が反発して大爆発を起こすぞ」
「さっきのも大爆発じゃないか」
アレ以上の大爆発はないとも言わんばかりの口調だ。
「あんなの、あれに比べればかわいいものだ」
アイノは昔を思い出した。
「・・・」
アイノの不思議な沈黙に周りの空気は冷えたようだ。
「アイノ、今度からは使うなよ」
「知らん」
「知らん。っておい!」
「時と場合と機嫌による」
アイノの口から漏れた答えは自己中心的なものだった。
その後、ゼンはひどい痛みに襲われながらも
神殿の片付け、補修におわれていた。
アイノはもちろんサタンたちと一緒に逃げていった。
最近、会話文が目立ってきてる。
修正せねば。
後最後の方きりました。読みたい方はこっち