空白2
 
「お前まで何をやってるんだい?」
ゆうは花紅露の頭の中に囁いた。
花紅露は苦笑して同じように囁き返す。
「近くで守りたいから」
ゆうはうなずくと子供たちに向かっていった。
「このものは牢屋にいるものとつながっている。よって同じ牢屋で軟禁する」
 
あいつが現れたとき本当に驚いてしまった。
なんでこんなところにいるのかわからなかった。
「守護者の癖に敵に通じるとは」
兵士は怒りに任せるように花紅露を突き飛ばした。
ガチャン
重い扉は再び閉じた。
「闇夜様。遅れながら守護にまいりました」
闇夜のほうに涙が流れ落ちた。
気づいてくれた。私を見分けてくれた。
こいつだけこいつだけ。
何を考えてるか分からないけどこいつだけは私を
「泣かないでください。私はどうしたらいいのか分からないので。
それより痩せ過ぎです。ご飯を食べてください」
花紅露がスプーンにご飯を救ってくれたが私は首を振った。
花紅露はいったんスプーンを置いた。
私は食事をしなくていいと思い安心したが、それは間違いだった。
口の中にやわらかいものが流れ込む。
花紅露が口移しで食事をさせているのだ。
私は慌てて花紅露を突き放そうとするがなかなか離れない。
そのうち我慢できずとうとう飲み込んでしまった。
私は青ざめて吐こうと喉に指を突っ込む。
「闇夜様!」
花紅露は止めようとするが食事の中には毒が入っているのだ。
口移しした花紅露も!!
「花紅露!口をゆすいで毒が回るわ」
闇夜は花紅露を怒鳴り飛ばした。
なのに花紅露ときたらまたキスなんてしてきたのだ。
今度は舌まで絡められて。
ぼーっとなってくる。そんなときじゃないのに。
花紅露はしきりに唾液を送る。
変な癖。
落ちそうになって闇夜は首に手を回すが以外に細くやわらかかった。
花紅露の顔どんなだっけ?
考えてみるが一向に出てこない。
「闇夜様?」
私はキスの余韻に浸るようにボーっとしていた。
早く毒を取らないといけないのに。
「闇夜、毒の心配は要りませんよ。浄化しましたから。まだどこか痛みがありますか?」
浄化?
「きっキス!!」
「えっ?」
「花紅露。なにするの!」
「私の体液にはありとあらゆる中和効果があるんです」
それは早く言って欲しかった。
何だ考えた上での食事の方法だったのか。
「それにしてもこの毒の量半端じゃなく多いですね」
「そうだから食べれなかったのよ。
そういえば貴方までなんでここに」
「磨鈴にね。それにしても闇夜様の事を述べたら、
ゆうは笑ってたんですがどうしたんでしょう」
「ゆうが笑ってた?」
闇夜は考えを張り巡らせた。
まさか、遊びと思ってるんじゃ。
ありえるあの人なら。
闇夜は深く悩んで少し後悔し、少しの元気を取り戻した。

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キスシーンちゃんと書いたのはじめてかも。
少しコメディっぽくやってみました。
 

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