閑話1

「テッド……」
ファオは親友からもらった紋章を眺めながら呟いた。
黒くどんよりとした印象を与えるこの紋章。
テッドが自分の身体を張ってまで渡すことを躊躇ったもの。
俺は守らなくてはいけない。
それにはこの環境が都合がよかった。
父のところに帰ってもきっとテッドを救ってくれはしない。
反乱軍のことで精一杯。
追っ手が来ても助けてくれるかどうか。
ファオはひざを抱えたまま暗い笑みを浮かべる。
成り行きでここにいるけど、もうここは大変居心地のよいところになっている。
この体制をどうにか改善しようとしている人たち。
弱者を守ろうという人。
俺もそういう人たちに当てられたのかもしれない。
父さんは父さんだが、あの人のように今の皇帝に付き従うことはもうできない。
山賊に荒らされる村を見た。
金におぼれる役人もみた。
変えなければいけないと思ってしまった。
それにここだったら何のメリットもなしに守ってくれる人がいる。
実際メリットはあるんだろうけどそれは俺を不快にさせないもの。
貴族の人が与える比ではない。
父さん、きっともう俺は戻れない。
ファオはゆっくりと……それでも扉を開けた。
飛び込んできた光が少し眩しい。

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タイトルをつけるなら決断?かな。
以外にルック後らへんに出てくるのね。
参ったよ。

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