そういえば……あの日は本当に大変だった。
いつもぼくはお気に入りの場所で昼寝をする。
やっちゃだめだって言われているんだけどぼくはいつもここにもぐりこんでしまうのだ。
スヤスヤスヤ……。
うん、人の気配がする。
そう思ったのは相手も同様だったらしく思いっきり叫ばれてしまった。
「誰だここがどこか分かっているんだろうな!」
やばい!
そう思った瞬間、ぼくは慌てて駆け出していた。
相手もぼくを追ってきていた。
とりあえず近くの岩で休憩。
いつもこんなとこにいないのに何で?
ぼくはそのことで頭がいっぱいだった。
「お前」
いきなり呼ばれてぼくはびくっとした。
さっきの人じゃない。
彼はぼくをじっと見詰めたのちゆっくりと後ろを振り返った。
「あっヘレシア王子。この辺で侵入者を見かけませんでしたか?」
さっきの人だ。
「お前の国はそんなに警備が薄いのか」
「もっ申し訳ありません」
「見ていない。さっさとつかまえてこい」
それはとてもなれた命令口調だった。
「はっ」
「これで大丈夫だ。お前どこから来たんだ俺はパフォーネから海を越えてきた」
「城下の宿舎」
「名前は?」
長くてとてもいえないなんてとてもいえない。
しばらく俯いているとポンと頭に手を載せられた。
「俺はヘレシア・パフォーネ・エッセンクルフ2世。ヘレシアだ」
かっこいい。
ぼくはあんなにかっこよく言えたことはなくてすごくうらやましくなった。
「アランローヘレンツ」
「アランローヘレンツかよろしくな」
なんか違う。
ぼくは差し出された手をじっと見つめたまま考えた。
えぇっとアラン・ルーシャ・セルツだった。
「アランロゥへレンツじゃなくて。アランルーいたっ」
みごとに自分のほおをかんでしまった。
「アランと呼ぶから無理しなていい。」
ぼくはこくんと照れ隠しにうなずいた。
「アラン。一緒にケーキをたべよう」
「お母さんに怒られるもん」
「大丈夫。お母さんは仕事だろう」
「ここで働いてるの」
「そうか、じゃあ私の部屋にいこう」
「おやヘレシアさまどこへ」
「部屋に戻る。庭に何者かが侵入したらしい」
「ここが私が滞在している部屋だ」
「きれぇー」
「おいで、お菓子をあげよう」
「わぁすごい本の数だ。城の誕生と成り立ち」
「アランは字が読めるのか」
「うん。宿舎の部屋割りもできるよ」
「ほかに何ができるんだ」
「お城に関わること以外」
「なんだそれは」
「お母さんがお前はしらなくていいことって」
まぁ市井の者だったらそれは普通だろう。
王族に関わるのは商人たちや金儲けをもくろんでいるものくらいだ。
それくらいの野心がなければ王に殺させてしまう可能性がある。
「そうか」 
 
とりあえずこういう経緯で彼とあったんだ。
それから…ぼくらは彼が帰ってしまうまで今日のお祭りのように楽しんで遊んだ。
 
 
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本当はこれは3の予定だったが2の絵より先に仕上がったという微妙なもの。

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